こんにちは。
へっぽこサラリーマンのおにおにです。
猟場で一人で事故を起こした場合、どうなるのか?
二度としたくない事を経験しましたので、まとめておこうと思います。
僕のようなアホは居なと思いますが、気をつけてくださいね(´;ω;`)
単独忍び猟デビュー戦

この日は小雨。
僕は、以前から目星をつけていた場所へと向かいました。
その場所はシカの足跡が大量にあり、うんこも沢山集中して落ちている場所です。
以前にも付近で何度か目撃しており「この場所を歩けば出会えるのでは?」とすごく良い雰囲気の場所でした。前回の見回りのときは、友人と一緒に来たのですがこの日は一人。
近くに車を止めてその場所まで忍んでいきます。
(*´∀`)「ふふふ。単独忍び猟だぜ。」
なるべく足音を立てないように近づきます。
そろり・・・そろり・・・
ピー!!!
Σ(゚Д゚)気づかれました。
猛ダッシュで逃げるシカ。その数7頭位。
するすると木の隙間を縫うように駆け上がっていきます。
しかし、100m?120m?離れた場所で2頭止まりました。
これはチャンスです。
距離はかなり遠いですが、弾を込め・・・ドットサイトを乗せたA400で構えます。
バン!!!
轟音が鳴り響きます。が!シカは元気よく走っていきました。
残念。
さらに車で移動し、次のポイントへ。
車をおいてしばらく歩きます。
そこでも出会いがありました。
同じようなシチュエーションで距離も100m強。
撃っては見たもののカスリもせず…。
僕の腕が悪いのに加え、スラッグ弾。光学サイトもドットサイトでその距離は無理があったのでしょう。
そのポイントへの接近方法も考えねばなりませんね。
この日は短い時間で10頭あまりのシカを目撃し、発砲も3回と獲物は獲れませんでしたが、単独忍びで撃てたこと・目論見通りに獲物がいたこと等、個人的には満足行く結果でした。
でも、まだ時間も早い。
やっぱり獲物欲しいよね。って事でへっぽこサラリーマンは冒険へと出かけてしまうのです。
林道でスタック
「一人で攻めすぎるな」先輩猟師は言っていました。
この日の僕は先程のシカを大量に目撃したこと、発砲できたことなどで興奮していました。
次の山でもシカの足跡を大量に目撃し、うんこも転がっています。
最初は舗装された道や砂利道を走っていたのですが、ふと側道をみると大量の痕跡があるじゃないですか!
「こっちの道へ行けば、出会いがあるのでは…?」
そう思い僕は側道へと向かっていきます。
車を走らせると更に痕跡が濃厚に。
「あのカーブを曲がれば目撃できるかも?」「次回ここで撃てるかも?」
色々な事を思いながら進んでいきます。
実はこの道は全く通ったことが無いという訳ではなく、一度地元の方の紹介で通過したことがありました。
しかし、記憶は曖昧。
「あれ?こんな道だったかな…?」「ここを曲がってよかったのか?」
どんどん不安になってきました。
流石に攻めすぎたか…?
引き返そうと思って車をバックさせようとします。
ズルっ。
「あ・・・ヤバい・・・」
タイヤが空回りして帰りの坂を全く登れません。前に進もうにもどんどん崖の方へ車が流れていきます。
この時初めて汗が出てきました。
よく地面を見てみると先程まで、乾いた土だったり砂利だったりしていた路面状況が変わっています。
落ち葉で全く見えなかったのですが、耕した田んぼのようなドロドロの状態になっていました。
前回の遭難から何も学んでいない…(´・ω・`)
助けてください
11:30
この場所。幸運なことにギリギリ電波が入る場所でした。
焦った僕は地元でお世話になっている方に電話します。
「助 け て く だ さ い !」
予定をキャンセルして駆けつけてくれました。
助っ人も連れてきてくれてどうにか脱出させようとしますが、どうにもなりません。
下手したら車が崖から落ちてしまいそうです。
「こりゃ無理ですね。ロードサービス呼んだほうがいい。」
ドロドロになって手伝ってもらったのですが、ロードサービスを呼ぶことにしました。
早速保険会社に電話してロードサービスをお願いします。
状況を詳しく説明し、手業者を配してもらいます。
道の名前もないような林道ですから、場所を伝えるのに苦労しました。
状況も話ししても「は?」って感じで…こんなケース本当にレアなんでしょうね。
12:00
状況を確認すると思ったよりも深刻な状況で、右のタイヤが落ちているので少しの加減で崖下に落ちていくような状況だと言うこと。
駆けつけてくれた業者さんが本当にヒーローに見えました。
すごいなと思ったのは絶対に責めるようなことは言わないんですよ。
普通「なんでこんな道に入ったんですか?」とか「この車で来るような場所じゃないでしょ?」とか言いたくなると思うんです。
しかし、ひたすら謝る僕を励まし「やっちまっったもんはしょうがないですよ。」「そのために僕らがいますから!」「大丈夫。任せてください。」
なんて、励まして頂きすごく気持ちが楽になったし、不安が解消されました。
しかし、そんなヒーローも一人では脱出不可能だと言うことで、応援を呼びます。
保険会社と揉める
この時、保険会社から電話が何度もかかります。
そのたびに作業中断。やり直し。
保「あの~無料と言ったロードサービスなのですが…この場合保険適応外となりますので、全額自己負担となってしまいます。」
保「応援を呼ばれるとの事ですが、その分も負担になってしまいます。」
保「舗装された道路が…一般的に…」僕や業者と何度も通話。
…
保「・・・どうされますか?」
・作業代は別、作業内容で異なるが、12,000円以上
・追加の人員はまた別途
・これらが全額自己負担になる
・納得行かなければ業者を引き上げさせます
はぁーーーん!!?
「どうされますかじゃねーわ!!ここまで来て業者帰らせる気か!??」
「まじで殺す気か!!!?」
「電話してくんな!作業が止まるだろう!!」
(自己負担で構いませんので、引き続きよろしくお願いします。)
危うく本音と建前が逆になるとこでしたが、ここで帰られたら自力脱出は完全に不可能。
坂を越えて走れる道まで行くのに400m位はありそうな事から一刻も早く脱出しなければ日が暮れそうな状況で、このやり取りを30分以上。
向こうの事情もあるんだろうが、勘弁して。
忘れられないクリスマスイブ
さすがはプロ。
板を巧みに使い、崖に落ちないように工夫しながらランクルについたウインチを使い上手に道へを返しました!!
しかし、本当に大変なのはこれからです。
坂道だったので、下ってこれましたがこの状況の上りがまだ400m続きます。
「帰り道はランクルのウインチか、人力で押すかしますので大丈夫ですよ。軽自動車は軽いですからね~HAHAHA」
・・・ズルッ
なんて言っていたのですが、帰り道はランクルのが地獄でした。
四輪駆動でパワーもあるのですが、車体が重い分崖の方へとどんどん流れていきます。
車幅もあるのでどうしてもギリギリを通るしかない、しかし崖に流れていく。
危うく落ちそうです。
こうしちゃいられない!と僕も手伝います。
落ちないようにランクルを道の方へ押すようにしたり、坂道を押し上げたり…。
車体が重いので全然言うことをききません。
落ちるよりはマシだと言うことで、全力で壁に押しつけます。
うぉおおおおお!!!ヽ(`Д´#)ノ
どうにかカーブを脱出しても次々と難所が出てきます。
ウインチを引っ掛けられるような場所もなく、必死で二人がかりで押します。
坂道+泥+重量+バックと言う悪条件でランクルも全然上がりませんでした。
せーの!せーのっ!!
何度も何度も挑戦し、少しずつ難所をクリアしていきます。
18:00
この時期に汗だくになりながら、車を押しているとふと…この日がクリスマスイブだと言うことに気づきました。
ああ~申し訳ありません。゚(゚´Д`゚)゚。
脱出成功
こうした作業を繰り返し、辺りも何も見えない位暗くなってきました。
ランクルを押して、次は僕の車を押して…
もう何時間作業しているでしょうか?
20:00
向こうの会社から電話がかかってきました。
作業内容を報告した結果さらに2人の増員を頼むとの事。
それから大人4人がかりで車を押していきます。
せーのっ!!せーのっ!!!!
ついに脱出成功!!!
遭難時間 11:00
脱出時間 21:30
地獄の林道からついに脱出できました。
アホな僕のために、こんな遅い時間まで…しかもクリスマスイブに作業して頂き本当にありがとうございました。
ありがとうございます!ありがとうございます!
何度も何度も頭を下げお礼を言っても足りません。
予定をキャンセルして駆けつけてくれたハンターさんも本当にありがとうございました。心強かったです。
家に帰ったのは0:00前。嫁が少し泣いていました。
もうこんな事が二度と内容に気をつけてハンター活動を続けていきたいと思います。
林道での事故いくらかかったのか?
以上が事の顛末です。
状況をまとめていこうと思います。
・作業人数4人(1+1増援+2増援)
・脱輪からの脱出
・400mの引き出し作業
・作業時間12:00~21:30の9時間30分
(内2名が9時間30分・2名2時間)
・脱出時ランクルのサイドの傷多数
以上です。実際の請求額は以下の通りでした。
4万円となりました。
今回はかなり手伝ってもらったので…という事でこの金額だそうです。(僕が悪いんですが)
4万円は痛いですが、作業なようなどを考えると正直激安だと思っています。
「ははは。初めてのケースでしたが、良い経験が出来ましたよ。」と。
本当にありがとうございました。
最後まで責めるような事は一切言わず、励ましてくれて感謝しかありません。
本当にありがとうございました!!!
まとめ
以上が僕がクリスマスイブに体験した忘れられない思い出でした。
僕が通った道は以前通った道で合っていたのですが、林道は日々道が新しく作られます。
そのため、以前の景色と違い勘違いした場所へと進んでいってしまいました。
不安に思ったら車から降りて、歩いて確かめてみる事も大切だと思いました。
また、前日雨が降っており路面状況が悪かった点も原因の一つだと思います。
今回ボクはこの車ではマリましたが、ジムニーでもハマるときはハマるみたいなので油断しないよう注意していきたいです。
今回の件で何かあると、色々な人に迷惑がかかるという事を痛感しました。
僕みたいなアンポンハンターは珍しいと思うもの、参考にはならないかもしれませんが、他の事故でも同じようにいろいろな人に迷惑がかかります。
危険を伴う趣味です。きっちりと安全対策をして楽しみたいと思います。
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