今回は僕の山での失敗談。
遭難って言うと大袈裟です。迷子って感じですかね(´;ω;`)
・・・

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こんにちは。
僕はご褒美がないと頑張れない&花より団子な性格で、狩猟って目的がないと山にはなかなか行きません。
なので僕がやる狩猟のスタイルは流し猟が多いです。
もちろん痕跡が追えたら巻狩なんかもしますし、勢子として歩いたことも何度かあります。
何が言いたいかと言うと、「普段山に慣れていない阿呆が知らない山に入るとこうなった」話です。
・蝶々を追いかけて迷子

子供の頃おとぎ話だったかで、少女が蝶を追いかけて迷子になると言う話を聞いた思い出があります。
ピクニックに出かけて一面のお花畑で黄色い蝶々を追いかけているうちに自分の居場所がわからなくなってしまうのです。なんの話だったかな?
その時の僕は幼稚園か小学校低学年でしたが「ばかだなー」と思っていました。
確かに僕は迷子になったことも無かったし、何かをしていても両親や連れて行ってくれた人を確認して遊んでいた記憶があります。
それが、まさか30を超えてから迷子になるとは…。

・人参をぶらさげられた馬

それから20数年…男の子は大きくなりました。
そして、狩猟を初め家から出て山へを向かうのです。
前回の流し猟に連れて行っていただた時のイノシシを追いかけた話の詳細になります。
先輩に「今日は四足の流しにいくぞー」と誘っていただき意気揚々と出かけました。
先輩が撃つと言うのでこの日は銃は持たずに同行し、装備も血抜き用の剣鉈と解体用のモーラナイフ1本でした。
運良く林道を流しているとイノシシに出会えた先輩が発砲!
バンバン!!!
先輩「手応えあったぞ」
( ・`д・´)「確認行きます!!」
先輩は足が悪く斜面を素早く上がることが出来ません。
血抜きをしようと剣鉈を持って急いで現場へと向かいました。
急いで駆け上がりましたが、そこにはイノシシの姿はありません。
しかし、血痕が落ちていました。

幸いにも雪が積もっていたため足跡も血痕も分かりやすい。
( ・`д・´)「先輩!血痕ありました!追います!」
そう言って僕は斜面を駆け上がっていきました。
普段ならふーふー息が切れて登るのにも苦労するような斜面。
両手両足をフルに使いながらよじ登っていきます。
歩くたびに現れる新しい血痕と新鮮な足跡に興奮してズンズン登っていきます。
まさに人参をぶら下げられた馬。
目の前にご褒美がないと頑張れない僕。逆に言うと目の前に人参あればどこまででも行く。
少し歩くと血痕。倒れている木を越えたであろう場所には多くの血がついていました。
もう少し登ればイノシシが倒れているかもしれない…!
過酷な雪山での移動が全然苦になりませんでした。
ハッ・・・!
ふと気がつくと40分位山を登っていました。
流石に連絡しなければ不味いと思い携帯を取り出すも…圏外
え?
ここはどこだ?
グーグルマップを立ち上げるも現在地が分かりません。
周りを見ても同じ景色です。
その時僕は焦りましたが、僕は大人です。だいじょうぶ。
「足跡をたどって戻れば大丈夫」と思いもう少しだけ追いかけることにしました。
・頂上での少しの移動が大違い

しばらく追いかけましたが、イノシシの痕跡は山の反対側へと続いていました。
登りだけだったので一人でも「斜面を蹴り落とせばいいや」と登ってきましたが、谷に入りって行く痕跡が確認できましたので追跡を断念しました。
「先輩も心配しているだろう。そろそろ帰ろう。」
ここまでひたすら斜面を登ってきました。
イノシシの逃げ道は真っ直ぐ痕跡があるわけではありません。
ウネウネ曲がりながら頂上へと向かっていました。
これをまた辿るとなるとかなりの道のりです。
ずーっと追跡していた僕は疲れていました。早く車に戻らなきゃと言う焦りもありました。
自分が登ってきた方向は分かっているつもりです。
そのため、途中確認した「足跡をたどって戻れば大丈夫」から「斜面を真っ直ぐ降りれば早いんじゃね?」というショートカットコースを思いついたんです。

今思えば阿呆なんですけど、その時は「天才なのでは?」とか思っていました。
途中何度かすべって滑落。2~5m位?
木を持って下るんですが冬の木って簡単に折れるんですよね。
ボキッ。ああぁ~って感じでした。
そのおかげで(?)どうにか無事かつ早く林道にたどり着きました。
登るのに40分以上かかったのに、降りるのには20分位だったでしょうか?
頭から雪を被りフーフー息を吐きながらどうにかたどり着きます。
あれ??車がないぞ。
その時ハッとしました。

※少しの移動が下だとかなりの差に
頂上付近での僅かな移動も、そのまま下るとかなりの移動距離になっているんです。
しかも、携帯は圏外…。完全に連絡手段がなくなってしまいました。

・たすけてください
降りた道路は山を囲むような形だったので、どっちかに歩くと車があると思い歩くことにしました。
しかし、上記のように頂上付近での僅かな距離の移動も下界ではかなりの距離。
しばらく歩いても一向に車は見えません。
おに「あれ?反対だったか・・・?」
どんどん不安になります。
そこからは引き返し反対方向にウロウロ…。また不安になり反対方向にもウロウロ…。
足もかなり痛くなってきました。
しばらく歩いていると、そこに男性二人組で軽いキャンプの様な事をしている人が!!
「助けて…!」
そう思い駆け寄ります。
ふーふーふー!!!

「車に乗せて下さい!!」
キャンパー「!!!!?」
僕は必死でキャンパーに理由を話しました。
・イノシシを追いかけて山に入って迷子になった事
・この道の上下どちらかに車がある事
・携帯がつながらなくて連絡手段が無い事
しかし、キャンパーは「上から来たけど車はなかったよー」と教えてはくれましたが、かなり警戒をしている様子。
僕の腰にある剣鉈をチラチラ見ています。
雪を被り濡れている格好で剣鉈を持って息が荒い男性。
「車に乗せて下さい!」・・・誰が乗せるでしょう?
今思えば怪しさ満点。全問正解なんですが、その時の僕は必死です。
見知らぬ土地で先輩とはぐれ、やっと見つけた人でした。逃せません。
剣鉈を警戒されているのか?そう思い剣鉈を背後に回し、1歩近づいてお願いします。

「たすけて・・・!」
キャンパー「だ・・・大丈夫ですか?」
大丈夫じゃないから言ってるんやろがい(怒
口では心配の言葉を投げかけてくれますが、僕が1歩近づくと1歩下がる。
剣鉈を背後に回したことで余計警戒されてしまいました(´・ω・`)ツンダ
・先輩の機転

やっと会えた人間。逃せない僕。
怪しくないアピールをする僕と山賊かお化けにでも会ったかのような反応のキャンパー。
ジリジリとした時間が流れる中、先輩の車がやってきました。
先輩「おぉーここに居ったか~」
山から降りているけど車の場所がわからなくなって困っているんじゃないかと周囲をグルっと回ってくれたようです。
「助かったー!!!!」
もう神。
先輩がアンパンマンかスーパーマンか分かんないですけど、そんな正義のヒーローに見えました。
やっとキャンパーも僕の言っていることが本当だと理解してくれたようで、にっこり笑い「良かったですね~」と声をかけてもらえました。
お礼を言いその場を後にします。機転を利かせてくれた先輩に感謝です。
無事に合流をすることが出来、クタクタになりながら次はシカを撃ちに行くのでした。

・怖い話の犯人はへっぽこサラリーマン
妻と先輩とその友人とで話しました。
おに「こういう事があってさー。大変だったよー。」
おに「乗せてくれないとは…◯◯の人は冷たいわ~(´・ω・`)」
嫁&友人「いやいや。それ絶対車乗せないからッ!」
昔友人が聞いた怪談話でこんな話があるようです。
友人と楽しく山で遊んで、そろそろ日も暮れてきて帰ろうと、車を走らせていると道路の脇に男性が立っているのが見えました。
車を止めて話を聞くと男性はこう言うのです。
「道に迷った。車に乗せてくれないか?」
友人はそれは大変だと車に乗せようとするのですが、後部座席に乗っていたAが必死で友人を止めるんです。
Aのあまりの必死さに申し訳ないと思いながらその場を後にします。
後からAに「なんで乗せてあげなかったんだよー」と聞くと、Aは震えながら答えたそうです。
A「あの人背中に刃物持ってた…乗せてたら大変なことになってた。」
それを聞いた友人も一気に血の気が引いて震えだしました。
あの時、男を乗せていたらどうなっていたんでしょう・・・?
はい!!!!
それ!!!
僕です!!!!!!

必死で助けを求めている僕です!!!!
その説明をされ、自分がいかに怪しいのか理解しました。
おに「じゃあどうすれば良かったんだよー!」
おに「剣鉈を隠しても怪しいし、手に持ってももっと危ない人やん!」
妻・友人「捨てるとか・・・?」
おに「むりだよ!!貰い物やし!高いんやで!」
妻・友人「じゃあ乗せれないわwww」
友人も昔の怪談話の犯人が猟師だと分かりスッキリした様子。
案外、怪談話なんてこんなオチなのかもしれませんね。
・今後に向けて
今回は無事に帰宅できましたが、山の怖さの片鱗を味わいました。
山ではどこみても同じ景色で自分の場所が分からなくなることが、しばしばあります。
携帯も最初は繋がっていても深くなると電波が届かなくなることなんてしょっちゅうです。
そのため最低限の連絡手段として常に無線機を持っていこうと思います。
その他にはGPS端末の導入を検討しています。
今は流しだけですが、山も歩いてみたいなと言う気持ちがありますので近日導入予定です。
新鮮なイノシシのウンコを見つけたので周辺をまわってみたいのです。
あとは、妻から携帯食を渡されました。
羊羹は日持ちがするしカロリーが高いので、携帯食には最適なようで買ってきてくれました。
僕はあんこが大嫌いなのでポケットに入れるのも抵抗してましたが…負けました。
嫌いならギリギリまで食べないから余計良いそうです(´・ω・`)

後から聞いた話では、あの程度の血痕だとイノシシには山を2つも3つも越えてスグ逃げちゃう様で追っても無駄だそうです。
僕は「ここを超えれば倒れているんじゃなか?ここを超えれば…」と思ってしまいました。
この感じだと近くだとか経験を積まなければなりませんね。
あと、僕は剣鉈で追いかけましたがこれも絶対やめて下さい。
イノシシ…手負いは特に向かってくる事があるようです。
イノシシは体は小さくとも凄いパワーを持っています。
先日もイノシシに襲われ男性がなくなっています。銃を持ち最新の注意を払い追いましょう。
今回僕はイノシシを追いかけるあまり、アホなことで遭難って言うか迷子になりかけました。このブログを見てくれている方なら、そんな事は無いと思いますが僕の失敗談を晒すことで同じ轍を踏まないようにして下さい…。
山を舐めるな(´;ω;`)
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