今回は、へっぽこサラリーマン初の獲物「ニホンジカ」のメスです。
狩猟を始めてから今年で5年目なんです(エアで1年)が罠は今まで全然やっていませんでした。
その理由は「見回りができない」という事。サラリーマンだとなかなか難しいですよね。
しかし、今シーズンは罠を教えてくださる方との出会いがあったことと、転職してから落ち着いたということもあり見回りができそうな環境になったので、罠をやってみることにしました。
罠講習会
きっかけは罠講習会。
地元猟友会主催で、初心者向けの罠の講習会があったので参加させていただきました。
その時見せていただいた罠はすごかった。
板バネ式?と言われていました。初めて見ました。詳細は書けませんが匠の技が満載。
踏んだ際はかなり高い位置をくくることができるそうで、足を切って逃げることも無いそうです。
その後も、罠を仕掛けるポイントや仕掛けの隠し方などを教えていただきました。
「とりあえずやってみたらいいよ」
「その後で色々考えてみたら良い」
「また、分からなかったらいつでも教えてあげるよ」
と温かい言葉を頂きましたので、流石に匠の技は真似できませんが…とりあえず仕掛けてみることにしました。
他の方も教えていただけるとの事なので、やる気が出てきました(・∀・)
僕が使った罠
ヤフオクだかメルカリだかで購入した「とりあえずやってみよう!」「安いは正義!」って感じの落とし穴タイプの罠です。これで罠猟がどんなもんか、本当に見回りはできるのか?を体験してみます。
今だとこういった感じの落とし穴+跳ね上げ式の罠が流行っていますね。
跳ね上げ効果によってより高い位置をくくることができるので、捕獲時に足を切って逃げられる可能性が低くなります。
鳥取県では、罠の経に規制はありませんが各都道府県によっては「くくり罠の直径は12cm以下」と規定がある地域もありますので、チェックしてから購入しましょう。
ちなみにこの12cmの規制ですが、この現在の解釈は「罠の短径」です。
そのため楕円形や長方形の弁当箱タイプの罠は使用しても良いことになっています。しかしこれの解釈を「長径12cm以下」にするという動きもあるようです。
そうなってしまうと、今後は楕円形の罠はNGになってしまいますね。今後も要チェックです。
罠を仕掛けました
こんな初心者の僕のブログよりも、罠の世界は…もんのすごい方が大勢おられます。
なので、僕の罠のかけ方なんかに興味はないかと思いますが簡単に紹介。
※画像はかかったあとのものです
①獣道を見つけます。
山にはそこ見住む動物たちの道路「けもの道」があります。
山をよく見ると、不自然に草がなかったり、地面が削れてたりします。そこを見つけて仕掛けます。
どこに仕掛けるかってのはかなり大切だと思います。
②罠を仕掛けます
罠を埋めるための穴を掘ります。
その際掘り返した土はそのへんにまかないように、持参したビニール袋に入れておきます。
周りとカモフラージュするために踏み板にも土を入れるパターンもありますが、今回は踏み板と地面の空間にはそのへんに落ちていた木の幹を並べてカモフラージュしました。
その上から、周辺の泥や葉っぱを乗せます。
あまり抑えすぎると、罠が作動しなかったりワイヤーの速度が遅くなりして、空弾きになるらしいので適度に。
ワイヤー本体は丈夫な木にくくりつけ、根付のワイヤーのも落ち葉などでカモフラージュしました。
罠の前後には木を置いてみました。
獣は歩く時に木や岩を避けて歩くようで、そうすることで踏んでほしい場所を踏んでくれる。という寸法です。
「ここ踏んでね~」と言わんばかりに前後を木を囲いました。
③最後に表札をかけて完了
罠を設置する際は必ず必要になります。
罠の登録番号や住所・氏名・電話番号などが書かれています。
地元の猟友会で1枚100円で購入できますが、自作してもOKです。
自作の場合は雨に強い様にラミネートしておくと良いと思います。
見やすい場所にワイヤーなどでくくりつけましょう。
獲物がかかっているのを見つけた場合は、書いてある電話場号に電話してあげると喜ばれますが…野生の動物はとても危険なので近づかないようにしましょう。
僕の住んでいる場所でも、隠れていたイノシシに突き上げられて大怪我をした方が居られます。
ワイヤーもいつ外れるか分かりませんし、足をちぎって向かってくるかもしれません。
誰がかけてるのかなー?なんて気になる気持ちもわかりますが、場所を荒らすことにもなります。
大丈夫。直ぐに見回りで本人が見つけます。自分のもの以外には近づかないようにしましょう。
初めての獲物ニホンジカのメス
この日は夜勤明け。
おに「あ~眠い…。罠の見回りでも行くかー。」
おに「まぁ…罠かけたの3日前だし、へっぽこ罠の適当仕掛けだしなー。」
おに「そんなすぐにh」
え?
か!! かかってんじゃねーか!!!
何がそんなすぐには…だ!
目が一気に冷めた!夜勤明けが何だ!!
急いで止め刺し&解体道具を取りに帰ります。いそげー!!いそげーー!!!
頼むまだかかってろよ!!ワイヤー切れるんじゃねーぞ!?
これで戻って居なかったらどうすんだ…?車に最低限の道具は積んでおくべきだったか・・・?
くっ!雨降ってきやがった!
いそげー!!
しばらくして・・・
ぜーぜーーー。
よし!バッチリ準備完了だ。
戻ってきたは良いけど…シカは…?
いたーーーー!!!
この日は銃は使わず、殴って気絶させてから頸動脈を切るという方法で止め刺しをしようと思います。
銃で撃つのは安全ですが、肉を痛めてしまいますし血抜きもイマイチになりがち。せっかく罠で獲ったのですからおいしく頂きたい。
気絶させている状況で、動脈を切ると心臓のポンプ効果で血が綺麗に抜けると聞いたので実践してみることにします。
シカの止め刺し
近づくと、シカは逃げようともがきました。しかしワイヤに足を取られ転びます。
素早く頭側に回り込み、剣鉈の柄の部分で頭部を殴打。
シカはガクッと地面に伏せましたが、直ぐに起き上がろうとします。そこで再度殴打。
2度ほど繰り返したでしょうか。シカの動きがかなり鈍くなったので、左前足を踏み、右前足を左手で持ちます。シカの体を開くような体制にしたところで、剣鉈で動脈を刺し、素早く引き抜きました。
血はドクドクと流れ出します。
・・・。
銃で何度かシカは撃ってますが、銃猟とは違いますね。
素早く終わらせることは出来ました。しかし、ダイレクトに伝わる感触が未だに残っている気がします。
反省&まとめ
水場がなかったので、その場で解体を済ませました。
このキャプテンスタッグのスコップはめっちゃ安いのに丈夫で助かってます。(1100円くらい?)
車に積んでおくと、残渣処分に大活躍してくれます。カモ猟で山で処理をする時にも使えます。
しかし、疲れました。
興奮で一気に動きましたが、解体が終わると一気に疲れが襲ってきます。
雨も強くなってくるし…。
雨の中、カッパを着て血だらけで穴を掘る僕はとても人に見せれない格好だったでしょうね(´・ω・`)
罠のかかり方はとても危険な状態でした。
本来なら青い矢印の部分をくくりたい所です。このシカがそんなに大きくなかったので、足をちぎって逃げられませんでしたが。もう少し大きい個体だったら逃げられていたかもしれません。
道具を取りに帰っていた時の心配は的外れでは有りませんでした。
罠猟を開始して、初めての獲物「ニホンジカ」のメスでした。
目論見通りのけもの道で罠を踏ませることが出来たのは、とても良かったのですが課題も見つかる成果でした。
今度はもう少し高い位置をくくれるように工夫してみようと思います。
罠ってなんか職人技っていうか敷居が高いイメージだったのですが、実際やってみると僕みたいなへっぽこでも成果がありました。初心者の方は多くの方にアドバイスをもらうと思いますが、とにかく実践!って感じでやってみても良いと思います。
実際やってみると課題が見つかったり、自分の工夫で成功したりと嬉しい事がいっぱいあります。
大丈夫、先輩もたくさん失敗しています。
事前にチェックしていたけもの道は正解でした。そこは案外やるじゃん僕。
獲物はおいしくいただいきます!
教えてくださった方ありがとうございました。報告すると、自分のことのように喜んでくれました(・∀・)b
罠猟…!奥が深くて面白いぜ!!
↓YATTANEよろしければクリックお願いいたします。
にほんブログ村