こんにちは。
雪すごいですね。
鳥取県ではここ2年間くらい雪が降ってなかったのですが、今年はかなり積もりました。1番降った日なんかは、色々な場所で車が立ち往生。すべって怪我をした方も多くあったと聞いています。
あなたのお住いの県も大変だったのではないでしょうか?
そんな雪なんですが、狩猟においてはありがたい存在。
大物猟の難易度をグッと下げてくれます。
って事で年明け最初の大物猟へ行ってきました。
雪はチャンス
この日はかなりの積雪。
ふくらはぎくらいまで雪が積もっていました。
(さすがに厳しそうだな…)
そう思っていましたが、晴れ間が広がってきたということで出猟することにしました。
足跡がわかりやすい
僕のようなへっぽこは、雪がない状況で新鮮な足跡かどうかなんて分かりません。
なんとなく「土が乾いてないから新しそうだな~」とか「歩いたあとに葉っぱが乗ってるから少し古いのかな~」とかその程度です。
追跡しようにもどこに走っているのか分からなくなることも…。
しかし、雪があれば「雪がやんでから踏んでいるな」「今朝のものだな」とかよくわかります。
特にイノシシなんかは土をつけて雪道を歩いているので、新しい足跡がわかりやすいです。
足跡がハッキリと残っていますので、歩く方向やなんかで迷うこともありません。
上の画像のようなハミ跡に出くわしたらかなりチャンスです。
イノシシはよく、食事をした近くで寝ています。
近くにいるかも知れませんよ?
足跡をたどり追跡に入ります。
雪が深いところは以下の様なスノーシュー(かんじき)が便利。
長細いタイプは開けた場所なら良いのですが、山では取り回しが良くなく邪魔。コンパクトなタイプが良いようですね。
近づくことが出来る
雪の消音効果って結構あると思います。
雪のせいで足跡が大きくならない?そう思うかも知れませんが、それ以上に聞こえにくいようです。雑に歩いても、割とイノシシに近づくことができます。
それとイノシシも寒いので?ジッとしています。
特にオスのイノシシです。
子連れのメスは結構早く逃げちゃいますが、オスは自分の強さに自身があるのか?動くのが面倒なのか?なかなか逃げません。
去年友人がイノシシを踏んだときも雪の時期でした。
近くをガサゴソと歩き回っても全然出てきませんでしたもん。
そのくらいジッと寝ているんですよね。
また、イノシシに逃げられても雪が深いとかなりのスピードダウンになりますので逃げられても撃ちやすいのです。
追跡開始だ!やるぞ!!!
目星の山を巡って上記のような足跡を見つけることができたら、追跡開始です。
この日は4人。
割と新しそうな足跡が何箇所かありました。
二手に分かれて山へ入っていきます。
しばらく歩いたらありました。寝屋です。
さっきまでここで寝ていたのでしょう。湯気が立っていました。
僕らの接近に気づいて逃げたと思われる、土を引いた足跡が続いています。
今度はそちらに向けて歩を進めます。
しかし、逃げる足跡の間隔が広がってきました。
これは今まで小走りで逃げていたイノシシがいよいよヤバいと思って、走っているのです。
進行方向も谷へ駆け下りている様子。
くっそ…。
寸前のところで逃げられてしまいました。残念。
そんな時、別れた先の友人から無線が「ザザッ…撃った!追跡中!」
反対側にも同じ様な寝屋があり、子連れのイノシシを撃ったというのです。
こちらのイノシシは諦め、急いで応援へと向かいます。
駆けつけてみると「血は少量出て入るが致命傷ではなさそう」「鼻血程度」との話。
このパターンで追いかけると、以前の遭難のときみたいになると思い、一度作戦会議をすることにしました。
地図を確認すると、撃った場所からイノシシが逃げた方向へは道路がついているようでした。
これなら回り込めます。
イノシシが道を越えていないかを確認しながら、反対側へと車を回します。
どうやら道は越えていない様子。
まだこのエリアにいる…!
僕が反対側へと回り込み追いやることになりました。
反対側から山へと入り…血痕を発見。
よし。これに着いていくぞ。
そう思い追跡をしていたら無線が「通り過ぎた場所に道路を渡った跡がある」との事。
え?注意深く見ていたつもりでしたが…見逃していたのでしょうか?
なんてこった…イノシシはこのエリアから抜けていました。
後から確認しましたが、どうやら車が通り過ぎるのを待って道路を渡った様子。
通り過ぎるときには明らかに無かった血や跡がありました。
僕は追おうと山の深い場所へと入っていますので、他の3人が逃げた先へ追いかけて行きます。
(くっそ、早く合流しなきゃ)
気持ちは前へ前へと焦ります。しかし、雪が深く倒れている木々に足を取られ、沼にハマり…なかなか進めません。
くっそ。。。
そんな時ふと周囲を見渡すと、今まで追跡していなかった足跡があることに気づきました。
(あれ?この足跡って血ついてないな)
(まー。近くで発砲してるし、こんだけガサゴソ歩いてんだ。いるはずもないかー。)
(いや。万が一があるからな…)
そう思いながらも少し追跡してみる事にしました。
・・・。
ふと立ち止まり、目線を上げた瞬間。
ムクッ・・・
倒木と笹の間から、でかい岩みたいなもんが立ち上がりました。
え?岩?クマ?いいえ。イノシシです。
この時僕は「どうせ居ないから銃口に雪が入らないようにしとこー」と、銃カバーをしていました。
その距離5m。
イノシシは逃げようとします。
(なんて銃カバーなんてつけちまったんだ!!くっそ!!!)
しかし、雪が深いせいかスイノシシはピードが出ません。ドスドスとゆっくりと小走り程度。
僕は銃カバーを放り投げ、装填。安全を外し狙いをつけます。
その頃には距離は10m~15m程度に。
(まだ大丈夫。射程距離だ。)
グッ狙いを定め…
バン!!
手応えあった!巨体がよろめきます。
もう一発
バン!!!!
ズズ・・イノシシは前のめりに倒れ、動かなくなりました。
伏せたイノシシには気をつけろ
ここで先輩猟師から聞いた話を思い出します。
「伏せて死んでるイノシシは気をつけろ。」
腹を出して死んでいるイノシシは良いが、うつ伏せで死んでいるイノシシの場合思わぬ反撃を喰らうというのです。
仕留めたと油断した猟師が近づいた瞬間、最後の力を振り絞りカチ上げられたり、指を噛みちぎられたり、大怪我をするそうです。
この話を思い出し、僕はゾッとしました。
(今は山の中に完全に一人…ここで怪我でもしたら…?)
(距離が離れて無線が聞こえなくなってきた…)
(この雪だ…やばい…)
一刻も早く血抜きをしたい気持ちを抑えながらら、山の上方へと上り、上からスラッグでイノシシの頭を狙います。
しっかり狙って…バン!
イノシシの頭がスラッグの衝撃で揺れます。
しかし、イノシシはピクリとも動きませんでした。
(よし…これなら大丈夫だろ)
(・・・大丈夫だよな?)
(カスって揺れただけじゃないか・・・?)
一人ということもあり、不安な気持ちが大きく膨れ上がります。
ながーい棒でつついてみたり、今思うと意味分かんないんですが、雪玉を投げたりしてみました。
えいえい。
・・・
それでも全く動かないので、ドキドキしながら近づきます。
最後に蹴ってみます。
銃を構えながら
…キック!キック!!
・・・
やっと動かないことを確認できたので、剣鉈で血抜きをしました。
単独で仕留めたときの事考えてなかったぜ…ふー。
よかったよかった(*´∀`)
・・・
あー!!!銃カバー探さなきゃ(゚д゚)!
まとめ
隣の山に3人居たので完全に単独忍び猟ではないのですが、山で一人でイノシシを仕留めることができました。
忍び猟っていうより、寝屋撃ちってやつですかね。
倒木と笹で上手に寝屋を作っていました。
撃てましたが、色々締まらない猟なのは僕らしいです。いつかスマートに決めたいものです。
オスのイノシシで推定40kg~50kgってとこでしょうか?
運び出してみると小さく見えるのですが、山では怖かったなぁ~。
山の中での完全に一人という状況。イノシシはとても大きく、怖く見えました。
狩猟を初めて4年。寝屋撃ちで僕が仕留めたイノシシはこれで2頭目です。
なかなか出会えない山の恵みイノシシ。
他の獲物とは違った感動があります。
その後は、みんなで運び出し持って帰りました。
単独されている方はどうやって死亡確認してるのかな???
反対側に逃げたイノシシもドラマがあるので、また書きたいと思います。
雪が降るとかなりのチャンスですが、雪山は危険ですので十分に注意してくださいね。
以上!へっぽこサラリーマンでした(・∀・)
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